かつて四つの映画館があった高崎市街。
そのうち三つは商店街の中にありました。昭和の話です。
私が幼稚園の頃は、劇場の関係者と親は顔馴染みだったので、劇場にふらっと行って、金を払わずに入って東映まんがまつりなんかを見てました。
親は商売があるので、子供の私はおとなしく映画館は一人で行き、そこで数時間過ごしてまた帰ってくる、というルーチン。
今ならタブレットでYouTube見せておく、くらいの感覚だったと思います。
そのくらい劇場は身近な存在でした。
用事があり帰郷したので、久しぶりに高崎の街を歩くと、映画の街の名残を感じることができました。
高崎映画祭なんてイベントも毎年やってますし、その象徴となる劇場が、シナマークたかさき。
この劇場は、私として比較的新しい印象で、2004年に開館したものです。
そして最近復活した高崎電気館。
私が利用してた頃は、松竹映画を中心に公開したので、松竹電気館と呼んでました。
そして今はの一部になってるオリオン座。
残念ながら、私が子供の頃によく行ってた東映と、そして東宝劇場。そして商店街からは少し離れたところにあったピカデリー(ピンク映画や児童映画をやってるよくわからないコンセプトの劇場でした)。
オリオン座のカフェでビールを一杯飲み、当時を知ってるマスターと話をしつつ、そんな散歩をしたノスタルジックな週末でした。
いろいろ思い出すと、私にとって映画はとても身近で、今みたいに「よし、今日は映画館に行くぞ!」と気合いを入れることなく見てました。でもワクワクしながら楽しめる等身大の娯楽でした。
そういう環境はもう無くなってしまい、今はサブスク動画が、その役割を担ってくれてます。それはそれで便利だし、サブスクならではの海外ドラマ一気見も素敵なエンタメです。
足りないのはあの非日常の空間なのですが、日常的に見る映画もとても良いし、まあないものねだりなのでしょう。
故郷の高崎市、また映画で盛り上がってくれたら、とても嬉しいですね。
今回言いたいことはそのくらいです。