公開日に行ってきました。『トップガン マーベリック』。『コーダ あいのうた』が今年ベストだな、と書いた直後にいうのもあれですが、トム様、『コーダ』とは全く違う角度から私を泣かしにかかり、ベスト更新です。
トップガン36年の歴史の重さの勝利かもしれません。私は、トップガンの革ジャンを高校生の頃、札束握りしめて上野に行き10万円を7万円にまけてもらって買い、10代後半から20代前半まで夏でもその革ジャンを着てました。そういう思い入れのある映画です。
めちゃめちゃ暑かったけど、もちろん、そのトップガンの革ジャン着て見ました。
まず感想の結論から言えば「最高」。以上。
前作に思い入れがある人なら、絶対見て楽しいファンムービーになっています。
冒頭前作と全く同じのトップガン設立の経緯を説明するテキストではじまります。
そしてTOP GUNのロゴ。
からの空母から発進する戦闘機に『デンジャラスゾーン』!!
これはトップガンだよ! 君たちはこれからトップガンを見るんだからね! そういう製作陣たちの熱いメッセージをオープニングからビンビンに感じることができます。
さらに前作のオマージュが、これでもか!というくらい演出されます。スターウォーズ新三部作では、その接待演出をやりすぎて一部の熱いファンから批判がありました。しかし今作に関しては、そういう気持ちにはあまりなりません。
なぜならスターウォーズにトムはいないし、トップガンにはトムがいるからです。
トムの熱さがこの映画のエンジンになってることは確かだと思います。
トムの熱さ。町山智浩も公開前「この映画はきっと狂った野獣のような映画になってるはずだ」と最大級の賛辞ともいえる予想をしています。
続編という点で、ボクシング映画の金字塔『ロッキー』の続編ともいえる『クリード 』も熱い作品でした。終わった世代(ロッキー)から遅れてきた世代(かつてのライバルの息子アドニス)への継承の物語です。
しかし『トップガン マーベリック』は違います。若いパイロットたちもいますし、トムは彼らの教官です。構図は『クリード』に近いものがありますが、物語のコンセプトが全く違います。
トム演じるマーベリックは、終始若いパイロットたちにマウントをとり続け、ハナからケツまで「トム最高!」な映画になってます。継承しないことに矛盾を感じるとかはありません。
だったらトムなんだから。トム自身が生涯現役的なスタイルで俳優をしてるし、ニューヨークタイムズをして「クルーズは最後のムービースターだ」と言わしめてる男なんです。
トムが出しゃばってるだの、演出が前作を模写しすぎだの、そんな小さなことにめくじらを立てる気にならないのが、トムの偉大なところでしょう。そんなことで映画を楽しむ気持ちを軽減させてるのであれば、それはとてももったいないことだし、野暮ってもんです。
私たちはたたスクリーンの前に座り、トムを戦闘機を楽しめば良いんです。
そして、36年ぶりの再会に涙すれば良いんです。ほんとまさかトップガンで泣くとは思いませんでした。
マーベリックの30年。相変わらず無茶を続けたようですが、その裏に隠されたマーベリックの葛藤に涙します。
今回言いたいなとはこのくらいです。