カモメのつぶやき

好きな映画や本のことを書きます。あとアメリカに留学してたこともあるので、留学や英語にいつても書くことがあります。

未完に終わったベルセルクのこと そして超絶大作小説『グインサーガ』のこと

 ベルセルクとは、ダークファンタジー漫画の最高峰『ベルセルク』のことです。原作者の三浦健太郎が死去したため、未完に終わりました。

 そのニュースを知ったとき、いろいろな記憶が蘇りました。『ベルセルク』を教えてくれた漫画に詳しい友人のことや、アニメで『ベルセルク』にハマってガッツのことしか話さなくなった後輩のこと、「完結はしないかもな」と笑い話のひとつとして別の友人と話したこと。

 最近の私の『ベルセルク』との付き合いは長期連載でありがちだけど「完結してから一気読みしよう」と思っており、でも少しネットで調べてネタバレを見てしまうことを繰り返してしました。

 

 主人公ガッツと宿敵グリフィスの因縁の過去を描く「黄金時代編」の面白さとインパクトが、この作品を名作にさせた最も大きな要因だと思いますが、その壮大な世界観あっての、あの展開だと思います。

 未完といえば、私の中で最も残念なふたつの作品のひとつ『グイン・サーガ』(もうひとつは『火の鳥』だ)。

 『グイン・サーガ』とは、100巻構想からなる大作ファンタジー小説で、100巻を超えても全然終わらないで130巻になったとき、原作者の栗本薫は死んでしまいました。未完の超大作・オブ・ザ・超大作ともいえる、すごい作品でした。130巻以後は、別の小説家が、その物語を紡ぎ続けています。

 私は130巻を読んだとき、その本の薄さ、そして力尽きていく様を感じることができる文章に、生命が力尽きかけてる様を見せられたような、寂しくもあり迫力もあり複雑な思いを抱きました。そのギリギリの原稿を出版した出版社に、一緒に作品作りをしてるんだぞ、というような矜持も感じました。

 

 三浦健太郎は『グイン・サーガ』のファンだったと言います。

「『グイン・サーガ』の血肉で育った者の一人として、八〇年代発の数少ない現存のファンタジー作品「ベルセルク」を描ききりたい」と公言していたようです。

 しかし完結することなく、未完で終わることになります。

 その結末ですが三浦健太郎は、ガッツにとってハッピーエンドになる物語の終わり方を構想していたと言います。フィクションとはいえ、私もガッツとキャスカは幸せになってほしいな、と思ってましたので、その言葉だけでもなんとなく納得できるような気がします。

 

 今日言いたいことは、このくらいです。