カモメのつぶやき

好きな映画や本のことを書きます。あとアメリカに留学してたこともあるので、留学や英語にいつても書くことがあります。

村上春樹ファンが見た『ドライブ…マイ・カー』

 

 

 村上春樹が好きで、翻訳を除く全部の小説を読んでます(たぶん)。

 原作小説が好きなので、あまり積極的に映像化したものは見るタイプではありません。でも『ドライブ・マイ・カー』とても評判が良かったので、村上春樹ファンとしてではなく、映画ファンとして劇場に足を運びました。

 

ちょっとしたミステリーにリアリティを感じます

 結論から言うと面白かったです。

 映像化しずらいと言われてる村上春樹作品を、あの雰囲気を持たせつつ退屈しない映像にしたことは、すごいことだと思います。しかも面白い。

 村上春樹作品のちょっとしたことのミステリー要素を、うまく映像化できたことが一番の成功だったのでは、と私的には思いました。

「主人公の福家の妻はなぜ?」

 その気持ちを福家と共有しやすい作りになってます。必ずしもテストのような答えがあるわけではなく、もやもやする感じにリアリティを感じます。リアルな人生はそんなことばかりですよね。

 村上春樹の文章のおさえめの表現を映像化しつつ、その裏にはいろいろな思いが読み取れる感じも再現度高かったな、と。

 

岡田将生が良い

 俳優陣も良かったです。特に岡田将生。どこか狂気をはらんだキャラクターはとても魅力的でした。 

 主演の西島秀俊も良かったし、ドライバーの三浦透子も良かったです。

 約三時間の長さもあまり気になりませんでした。原作の村上春樹の短編をいつくかあわせたストーリーになっており、その手法も正解だったと思います。村上春樹の短編ひとつだと、映像化するには、少し物足りないと思うんです。映像的な派手さがないというか。そこをいくつものエピソードを織り交ぜることによって、話や登場人物たちに深みが生まれて、物語にグッと引き込まれやすくなってると思いました。

 

短編の映像化で正解

 やはり映画は長編小説よりも短編のほうが、映像化しやすいと思います。長編を映像化するとどこか物足りなくなるのは、長編の情報量の多さのせいでしょう。映画では入りきらないんですよね。

 山田洋次監督は、藤沢周平の短編を映像化してますが、さすが名監督です。そのあたりのバランスをよく分かってますね。長編のほうが話題性が高いかもしれませんが、短編のほうが映像のクオリティが高くなる可能性が高いのではないでしょうか。

 

 しかしこの作品、ガッとテンション上がる映画じゃないので、割とテンション上げて書く私は記事書きづらいですね(笑)。いわゆる文学的作品、しかも静かなタイプ。こういう映画の面白さをもっと伝えられるようにスキルアップしたいと思いました。

 

名曲から引用したタイトル

 言わずもがな、なんですが、『ドライブ・マイ・カー』というタイトル、これはビートルズの曲からの引用ですね。とはいえ、『ノルウェイの森』みたいに作中、歌われることもないんでけどね。

 村上春樹は名曲から引用したタイトルがいくもかありますよね。

 

 

 他にもあるかもしれません。ビートルズが多いですね。

 

 今回空いたいことはこれくらいです。