カモメのつぶやき

好きな映画や本のことを書きます。あとアメリカに留学してたこともあるので、留学や英語にいつても書くことがあります。

ハードボイルドで硬質な『ゼロ・ダーク・サーティ』

 めっちゃ良いじゃないですか。

 遅まきながら、やっと見たんですが、こういう映画を見たいんですよね。

ゼロ・ダーク・サーティ』最高でした。

 

 実はハードボイルドを求めるなら、男性より女性を主人公にしたほうがしっくりくるかもしれません。

 荒っぽくてタフなセリフが際立つし、逆境に立たされてる状況も強調されます。

 古くは『羊たちの沈黙』があり、『ボーダーライン』、『アイ・イン・ザ・スカイ』もそうですね。

 というわけで、主演のジェシカ・チャスティンが、ものすごく良かったです。

 この映画は、ビンラディン暗殺についての話ですが、暗殺されてからたったの一年で作られてるのも驚きで、監督のキャサリン・ビグローや脚本のマーク・ポールが、絶賛されてますね。

 そういう情報は見た後で知ったんですが、見てる最中は私は主演のジェシカ・チャスティンに終始釘付けでした。

 若手CIA職員が段々タフになっていく様がすごく良いんです。はじめは拷問に立ち会うだけでグッタリしてるけど、月日が流れ自分で拷問を指示するまでタフになります。拷問の善悪を悩むより目的達成に向けて突き進んでいきます。

 悪に対抗するには悪しかないんです。

 タフなセリフを連発するジェシカ・チャスティン。

「あいつは誰だ?」と組織のえらい人に、直の上司がきかれると、

ビンラディンが潜伏してる家を見つけたマザーファッカーです」と話をわって自ら答えます。

 

 また別の場面で、その偉い人が組織の面々に問います。

ビンラディンが潜伏してる確率はどのくらいだ?」

 メンバーたちは「60%」とか「80%」とかで意見が一致しません。そんな中、ジェシカ・チャスティンはズバリ言います。

「100%です」

 同席してる人は驚きます。それをみて彼女は言葉を付け加えます。

「いや、100%はビビるだろうから、95%ね」と。

 その言い切り。切れ味抜群です。スカッとします。

 

 そしてラストシーン。主人公のCIA職員は何も言葉では語りませんが、その演技で語ります。

 彼女の人生の切なさが伝わってきます。

 

 今回言いたいことは、このくらいです。