007見たことなかったです。
でもノータイムトゥダイが公開される、ということで、ダニエル・クレイグの007シリーズ(以下ダニエルボンド)を見ておこうかな、と。
007イメージ(未見の私目線)
見る前の007の印象は、大まかに言うとこんな感じです。
・タキシード着てる。
・スマートに解決。
・金持ちっぽい感じ。
・美女にモテる。
・スパイマシーンがすごい。
・ちょっと時代遅れ。
・観光してるが如く、世界中が舞台。
これから語るのは、カジノロワイヤル、慰めの報酬、スカイフォールの印象です。スペクターはこのコラムを書き終えてから見る予定です。
007ブランド浸透の広さ
実際見てみました。全シリーズという二十作品以上あるらしいので、さすがに全部見るのは大変なんで、ダニエルボンドのみ課題作品としました。
実際見てみると、見る前の印象と見た後の印象は、ほぼ変わりませんでした。
これって、すごいことじゃないですかね。007ブランドが見てない人間にも、見た人間にもほぼ同じ印象を与えてます。さすが映画界のトップブランドシリーズです。
以下余談ですが。
見た人間と見てない人間の印象が全く違う映画のひとつに『ロッキー』があります。見てない人は「マッチョなスタローンがひたすら強くてボクシングしてるドラマのない映画」と思ってるだろうし、見た人は「ボクシングという題材を使った素晴らしい人間ドラマ」と確信しています。
話を戻します。
唯一の印象の違いは暴力
ダニエルボンドのみなのか、他のシリーズもそうなのかはわならないけど、とにかくこのダニエルボンドは、乱暴です。これだけが事前のイメージと違っていました。
いきなり追跡してる人間が大使館に逃げると、大使館に突撃し逃げてる人間を射殺し大使館を爆破。割とすぐに人を殺します。上司であるMにも怒られてますが、懲りずに人を殺し続けます。でもダニエルボンドはぜんぜん反省してるように見えないんですよ。なんなら軽く言い訳してニヤニヤしてます。
これね、たびたびMは不愉快そうな顔をしてますが、私はがMなら激怒してますよ。こんな、言うこと聞かない奴、いらないですよね。実際ダニエルボンドは何度かクビ宣告を言い渡されてますが、都度復職しています。
意外と間抜けなダニエルボンド
カジノロワイヤルでは、ダニエルボンドは新米スパイとして描かれています。なので、ミスも起こします。
ギャンブルで敵を破産させる、という作戦が実施されます。これって作戦なのか?というほど無茶な任務ですがダニエルボンドは自信満々です。
ホテルでギャンブル中、ダニエルボンドは好物のドライマティーニに毒を盛られて死にそうになります。間一髪で解毒は成功して、ギャンブルにも勝つダニエルボンド。
その後、ボンドガールとそのホテルのレストランで、祝杯をあげるダニエルボンド。
え? さっき敵に毒盛られてるのに、同じホテルでまたドライマティーニを飲むボンド。こいつアホかな、と思いましたね。幸い毒は盛られてませんでしたが、私なら絶対飲まないですよ。
ダイエルボンドは天然?
こうしてみると、やっちゃダメということをしたり、怒られても反省せずニヤニヤしたり、なんかダニエルボンドって、何考えてるかわからないんですよ。
なんだか天然に思えてきます。もしくはダニエル・クレイグの演技が間違ってるのかもしれません。
ブルース・リーなんかも、よくわからないタイミングでニヤニヤしたり、敵を倒した時にものすごい表情をしますけど、あれ的な演技メソッドを感じます。
あの気持ち。よくわからないですが、なんかテンション高ッ!っていうね。
何を考えてるかわからないって、このダニエルボンドの場合は、大物っぽい超越した存在のそれじゃなくて、ただのアホな感じに見えてしまうんです。
もしかして若さを表現してるだけなのかもしれません。カジノロワイヤルから慰めの報酬くらいまでが、その傾向が無茶苦茶強くて、スカイフォールになると、ベテランスパイになってる設定なので、割とアホっぽさがなくなってるんで。
いろいろ書きましたが、なんだかんだ面白く見てます。カジノからスカイフォール3日で見てますから、やっぱり面白いんですよ。
スカイフォールなんて、すごい綺麗な終わり方してて、これで最終回で良くないかな。と思ったほどです。あの後、話を作れるんかな?と思うほど、素晴らしい着地なんです。
時代遅れという印象
今さら007かぁ。という雰囲気はありましたね。でもダイエルボンドになって、カジノロワイヤルは時代錯誤な作品という評価は聞かなかった気がします。
見てみて納得。かなり洗練されてると思いました。リブートさせる、という手法ですが、映画界で流行りはじめてた時期かもしれませんね。カジノロワイヤルの公開の一年前にバッドマンビギンズから始まるダークナイト三部作が開始されてます。リブートって何気に便利な手法です。既存のブランドを使うわけだから企画は通りやすいし、既存ファンにプラスしたある程度興行成績は読めるはずなので。
まあクリエーターなら、新規の企画で勝負したいはずですが、まずは実績を上げられる可能性が高いメリットもありますよね。
今回言いたいこたはこのくらいです。
スペクター、そしてノータイムトゥダイ楽しみです。