カモメのつぶやき

好きな映画や本のことを書きます。あとアメリカに留学してたこともあるので、留学や英語にいつても書くことがあります。

THE FIRST SLAM DUNKレビュー 初めて宮城リョータにフィーチャーした作品。故に

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 見ました。映画スラムダンク

 原作が好きですが、過去のアニメは見たことなかったですね。過去アニメは原作に比べると絵がちょっと、って感じだったので。

 

 早速の感想です。ネタバレあります。

1. 絵が上手い

 それだけで見る価値あると思います。原作ではできない動き。原作の絵が動いたら、こんな感じだろうな、というレベルになってます。すごいですよ。試合描写よりは、試合外の描写のほうが良かったですね。

 ただ、デジタル感はどうしてもあるので、好みにもよるかもですが、試合描写は、もっと具体的にいうと選手たちのここ一番で魅せるプレー描写は、どうしても原作の迫力には及ばないかな、と。

 

2.声優たち

 旧アニメの声優陣ではなく、今回一新された声優。これで正解だっと思います。

 旧アニメのイメージはいい意味で引っ張らない方が、今回の世界観に没頭できると思います。みんな良かったですよ。ジャイアンの声の人も。

 

3. 宮城リョータが主役

 今回の一番のキモですね。ここが。ある意味正解。ある意味失敗。

 正解の部分。 もうね、改めてフィーチャーする人といったら宮城リョータしかいないんですよ。宮城は主要な登場人物なけだけど、そのポジション的に原作では不遇の扱いを受けていたとも言えます。

 宮城にフィーチャーした試合はひとつもないんです。メインの試合をざっとあげます。

・陵南練習試合 宮城合流前

・陽翔戦 ここがガードナンバーワンを目指す宮城の活躍どころだったはずです。しかしこの試合は三井と花道にいいところを取られてしまいます。

・海南戦 宮城は、牧を抑えた前半戦の影の殊勲者というモノローグのみ。ゴリと流川と花道メインの話。

・陵南戦 仙道から点を取ったけど印象薄い。ここでも、ゴリ、流川、花道がフィーチャーされる。

・豊玉戦 ここでも特に宮城のフィーチャーなし。あえていうとチビ扱いされてる、というくらい。

・山王戦 「流れは自分たちで持ってくるもんだろうがよ!」と成長を見せるもやはり印象が薄い。

 

 宮城リョータの印象が薄いのは仕方ないんですよね、少年マンガの性質上。点とらないんだから。

 そこで、今回の宮城リョータの主役回です。良かっですよ、彼のバックグラウンドも知れたし、あの悲しい過去もエモいです。お母さんとの関係も物語的にいい感じですよ。

 

 ただ、どうしても試合展開と宮城リョータの物語がシンクロすればするほど、おかしなことにもなってます。今回は山王戦を宮城リョータ目線で描いた作品になってます。

 宮城リョータの回想シーン後に少し宮城の活躍が描かれるけど、その活躍は一瞬で終わります。大切な局面では、やはり三井であり、流川であり、桜木花道が活躍するわけですよ、山王戦だから。

 宮城リョータの過去もいいんだけど、スラムダンクの魅力と改めて考えて見るわけです。

 やっぱり花道の才能が開花する瞬間の快感が、スラムダンクの醍醐味だと思うんです。その魅力が凝縮されたのが山王戦で、その、脇を固めるエピソードが、三井のスリーポイントであり、流川の成長であり、ゴリのバスケ部人生の哲学なんです。そこに宮城リョータの要素が入ってないんですよ、原作には。

 だからあえて視点を変えるなら宮城リョータが主人公になるしかないのは必然なんだけど、それ故に試合とシンクロしなささも必然なんです。

 結論をいえば、面白い映画だし、ファンなら見た方がいいのは間違いないけど、そういう構成上の仕方なさは付き纏いますね。

 花道は背中の負傷を耐えつつ、最後に流川からパスされて、ブザービートでシュートを決めても、そこだけ主役されてもなあーって感じもあるわけです。

 なので、これは既存のスラムダンクよファンのための映画ってことになるのかな、と思うんです。

 だから、原作見てない人の感想をすごく知りたいですね。山王戦の見切られた主役を変えたこの映画。

 あとタイトルの意味がわかんないですね。

 THE FIRST SLAM DUNK。まさかTHE SECOND SLAM DUNKはないだろうし。

 

 いや、ほんと何度も言いますが絵は良いですね。特に宮城の子供時代。あとお父さんのことは、ソーちゃん以外はあまり引きずってないんですね、とも思うのは自分が父親だらなのでしょうか。父親って笑。

 

 今回言いたいことはこのくらいです。