カモメのつぶやき

好きな映画や本のことを書きます。あとアメリカに留学してたこともあるので、留学や英語にいつても書くことがあります。

ウイルス感染のシュミュレーションが超絶リアル!『コンテイジョン』コロナ禍に見たい映画筆頭

 コロナ禍で最も評価があがった作品ですね。

 10年前の映画になります。新型コロナウイルスの被害が拡大するにつれ、人気が再燃。

 その人気の理由は、ウイルス感染のリアルなシュミレーションにあります。

 

ウイルスパニックもの

 地球全体を恐怖に陥れるウィルス描いています。接触によって感染する強力な新種のウイルスが世界各地に拡大していく中で、社会が混乱し人々が異常なパニック状態に陥っていく様子を映し出します。

 

超絶リアルなシュミレーション

 コロナの世界的な感染拡大に伴い、デマと陰謀論の拡散、医療従事者の感染、無症状のまま感染を広げる可能性、買い占めや都市封鎖等、本作で描かれた事が現実に発生しており、本作のシュミレーションの適確さが再評価されました。

 

脚本がすごい

 脚本家のバーンズは、天然痘SARS、インフルエンザなどを勉強。映画自体の監修は感染症専門家のが務めており、映画のリアリティを高めています。

 

 しかしこういう映画を見てみると、割と人間の行動とは予想できるもんだな、と思わされました。

 カミュの『ペスト』もまたコロナ禍で注目が集まった小説ですが、基本的な物語の構造はこの『コンテイジョン』と変わりありません。

 徐々に広がるペスト。

 封鎖される町。

 生活必需品の価格高騰。

 また『ペスト』の中で、コロナ禍と似てる状況で特筆すべきは、生活必需品の価格高騰の中、富裕層はほとんど不自由がない。一方、金のない平民は、生活が苦しくなっていきます。平等なのは死だけです。

コンテイジョン』も『ペスト』もこんなタイミングだからこそ、より深く楽しめるエンタメだと思いますので、興味のある方はご一読をおすすめします。

 

 今回言いたいことはそれくらいです。

 

 

シンプル映画紹介『ズートピア』劇場とテレビの体感差を教えてくれた作品

 劇場とテレビの体感差をメチャクチャ感じさせられた作品です。

 

 



 テレビ放送をしてたので鑑賞。劇場で見たときは、とても面白く感動したんだけど、テレビではそれほどではなかったです。

 なんでだろ。大画面で見応えのあるアニメーションは、やっぱり良いものなんですね。

 テレビで見ても面白いです、この映画。
 バディものとしても良い出来だし、人種差別についてを動物で例えるのもアニメならではの手法として生きてる。人間でやったら結構エグい感じになりかねないから。誰にでもおすすめできる作品です。

トラヴィスの変態性がクセになる。何度も見たくなる『タクシー・ドライバー』

 高校生の着てたM-65フィールドジャケットを引っ張り出して、最近着ることが多いです。

 M-65とえば『タクシードライバー 』だろ、とうことでブックオフで500円で購入したDVDを見ます。

 とにかくデニーロ演じるトラヴィスにいちいち笑います。

 

 

意中の人をポルノ映画に誘う。

 もし後輩がそんなことしてたら、「それはないわ〜」って絶対言いますよ。何考えてるか全くわかりません。


いきなりモヒカンにする。

 気合の入れ方が独特なトラヴィス。もし同僚がいきなりなんの説明もなくモヒカンになってたら、驚きますよね。もうなんか怖いです。


自分の腕を焼いて自分根性焼き

 もはや全く意味がわからないです。これもモヒカン同様気合いを入れたんですかね? 同棲相手がいきなりガスコンロで自分の腕を焼き始めたらビックリしますよね。

 町山智浩氏が以下推測してます。

 スコセッシの『ミーンストリート』の主人公は修道僧の苦行を模して教会のロウソクに手をかざしてその熱さに耐えます。『レイジングブル』では鞭打苦行の代わりにパンチを受けます。これも自らを「God's Lonely Man 神に選ばれし孤独な男」と呼んだトラヴィスの苦行ではないでしょうか。

町山智浩Twitterより


鏡に向かって"you talking to me?"を連呼。

 上記に比べて変態度は低いものの、「俺に何か用か?」を連呼するあたり、さすがトラヴィスです。先輩が鏡にむかって連呼したら、そんな先輩には怖くて近づけないですよね。


大統領候補を暗殺しようとする。

 まさしく狂気。何の理由で暗殺しようとしてるのかよくわかりませんが、意中の選挙スタッフの女性に注目されたかったのかもしれませんね。その発想がトラヴィス的過ぎてついていけません。仮に友達が好きな女性に振り向いて欲しいので、次期総理大臣を暗殺するっていられたら、なんも言えねえ。


少女娼婦を助けようと思う。

 まず少女の娼婦っていう設定がやばいです。そんなの見たことないです。そしてその少女を助けてあげたくなるトラヴィス。良い奴なんですよ。もし友達がそんなこと言い出したら、その友達のことを褒めるかもしれません。でもかなり面倒なことだし、下手したら余計なお節介になる可能性もあります。そのトラヴィスの度を超えた接客姿勢が怖いです。


実際助ける。でも人を殺す。

 実際少女を助けます。ポン引きを殺して。結果トラヴィスはヒーローとして新聞に載りますが、その発想がやば過ぎです。話し合いという発想はないですね。腕からスライドして銃を持てる変な装置を発明してますからね。やる気満々ですよ。友達が「少女を助けたいからポン引きを殺す」って言ったら、ビックリしますよ。

 

 数え上げるとキリがないです。

 タクシードライバーって、ほとんどコメディの領域に行ってますよ。たまに一人で見ますが、クスクス笑いながら見てます。

「都会を舞台にしたホラーを作った」とスコセッシ監督は言ってたらしいですが、ホラーとコメディは紙一重かもしれないですね。

 チャップリンの「クローズアップして見れば悲劇、俯瞰して見れば喜劇」ってやつかもしれめせん。同じくデニーロ主演スコセッシ監督の『キング・オブ・コメディ』も同じような感じです。見ててあっちの方が怖いです(笑)。両作品とも『ジョーカー』に影響与えていますね。

 

 いろいろなシーンを見たくて、ついつい何度も見てしまう映画が良い映画の条件のひとつだと思いますが、『タクシー・ドライバー』はそのひとつであることは間違いないですね。

 

 会社の歯車として働いてる私ではありますが、M-65フィールドジャケットを着て出社する際は、トラヴィス・マインドで仕事しようと思います。

 

 今回言いたいことは、このくらいです。 

手軽に見れて楽しい映画を探してるならおすすめの『ザ・ピーナツバター・ファルコン』は『レインマン』が好きなら必見

『ザ・ピーナツバター・ファルコン』。

 このタイトルだけでは、どんは映画か全く内容を想像できません。でもなんか良いタイトルですよね。

 一言でいうと、特別な才能がない版の『レインマン』って感じでしょうか。『レインマン』が好きなら楽しめると思います。

 ひょんなことから行動を共にする相棒との掛け合いがよくて、終始ユーモアの溢れるロードムービーになってます。アメリカの田舎も見てて楽しいです。

 

 97分と短めなので、割と気軽に見れて楽しい映画を探してる人にはおすすめです。

愛すべきニコラス・ケイジ 入門編5作品を紹介!

 この記事、ニーズあるんでしょうか?

 それはわかりません。でもニコラス・ケイジを知らない人生と知ってる人生。どちらを取ると問われれば間違いなくニコラス・ケイジを知る人生を取りますよ、私は。

 ということで、ニコラス・ケイジの素晴らしさを皆さんに知ってほしい! たとえ一人でも「見てみようかな」と思ってもらえれば本望です。そう思い筆をとらせていただきました。

 

まずはこれ!『天使のくれた時間』

 これこそニコラス・ケイジの、入門オブザ入門映画。

 ニコラス・ケイジの魅力を味わいつつ、普通の良い話を体験できる良作です。この映画のヒロインのティア・レオーニのキュートさも何度見ても楽しいです。

 

面白い映画の見本のような映画『マッチスティック・メン

 予備知識なしで見てほしい映画です。なのでおすすめポイントは、ストーリーには全くふれません。

 もうこのブログサイトで何度もおすすめしてますし、これからもおすすめし続ける映画です。こういうのが面白い映画ってやつですよ。

 ここでもニコラス・ケイジ、めっちゃ演技うまいです。ストーリーも最高なんですけど、ニコラス・ケイジの演技も最高なんで、何回も見れちゃいます。

 

主演の二人がノリノリ!『フェイス・オフ』

 ニコラス・ケイジも良いけどダブル主演のジョン・トラボルタもまた最高。

 二人とも、ノリノリの演技で我々をワクワクさせてくれます。

 そして監督はジョン・ウー! 白い鳩! スローモーション! 2丁拳銃! 

 贅沢すぎる作品です。男の子なら絶対好きなはず。

 

切なッ!アル中ニコラスを堪能できる『リービング・ラスベガス

「ひとつだけ約束してくれ。俺に『飲むな』というな」

 文学的な香りがプンプンするラブストーリーです。変な話、ニコラス・ケイジの映画はこれだけ見てれば、ニコラス・ケイジを理解できます。

 ニコラス・ケイジの表情とふるえ。切なすぎる大人の映画です。

 

悪徳警官をニコラス・ケイジが好演!『バッド・ルーテナント

 映画レビューサイト「フィルマーク」の点数は3.3?

 だからどうだっていうんですか!

 俺たちのニコラス兄貴が帰ってきたんです。

「作品選びをしない」と言われ続けたニコラス・ケイジですがこの作品は一味違います。

 なんと言ってもニコラス・ケイジの持ち味である切なさが味わえる作品なんです。

 ケイジの演じる刑事は、ドラッグ×ギャンブル中毒。ドラッグ決めてイチャイチャするカップルからドラッグを押収してそれを自分で使ったり、ギャンブルに夢中になって仕事をミスしたりめちゃくちゃな男なんです。
 だけど良い人。
 正義の心はあるし、親の面倒も見るし、娼婦の恋人も大切にしている、という複雑な役所を演じてるのがケイジです。
 そのギャップが切ないんですよ。
 人間誰しも良いところと悪いところある。それをデフォルメして体現してるのが今回のニコラス・ケイジなんです。 

「あいつは俺なのか?」
って何度も思いましたよ。ダメだけど頑張って良いことしたいっていう気持ち。

 あと、『リービングラスベガス』を彷彿とさせる退廃的な雰囲気が作品に漂ってます。そういう雰囲気が似合いますねニコラス・ケイジは。

 ニコラス・ケイジ好きなら絶対楽しめる、ニコラス・ケイジのアイドル映画ですが、ニコラス・ケイジが好きじゃなくても、何かしら心に触れるところのある良作です。

 

 今回言いたいことは、そのくらいです。 

 

デニーロ&スコセッシ総決算的大作『アイリッシュマン』

 スコセッシ監督作品はたけし映画のようです(正確にはたけし映画がスコセッシ映画のようだかな?)。

「またあいつが出演してるな」
 私のような軽めの映画ファンにとって、双方の共通項はこれに尽きます。

 スコセッシ映画なら、
「またデ・ニーロ出てる」
「またあの小さくてうるさい奴(ジョー・ペシ。今回はあまりうるさくない)出てる」
「今回もアル・パチーノ(余談だけどデ・ニーロはミドルネームと名字だけど、アル・パチーノはいつもフルネームだ)が共演か」
とかとか。

 たけし映画なら
寺島進出てるな」
大杉漣って何気によく見るな」
「地味な名前の知らないこの役者よく見るな(芦川誠のことだ)」
「たけしの恋人や妻役は岸本佳世子がお似合いだな」
とかとか。

アイリッシュマン』の最大の特徴は2つ、いや3つあります。
・長い。
・終盤まで退屈。
・公開してる劇場が極端に少ない。

 

スコセッシファンなら問題ない長さと退屈さ

むしろうれしい

 長さと退屈さに関しては、スコセッシファンならなんとかなります。おなじみの役者が出演してるんです。

 それだけで持ちます。いつもの静かな狂気みたいな雰囲気でなんとなく名作を見てる気分にさせてくれるし、ゆったりとした物語の進行もスコセッシ感たっぷりなので、ファンならむしろグッドです。

 デ・ニーロが演じた役は本当ならあと20〜30歳くらい若い方がピンとくるけど、まあ、それは良いんです。

 実はこの物語のピークは後半なので。驚くべきことだけど、序盤2時間はプロローグなんです。

 

劇場で見たい映画

Netflixなら気合を入れて見たい
 公開してる劇場が少ないのがちょっと問題かもしれません。Netflixでも見ることができるんですけど、その理由でほとんどの劇場が公開をパスしたとのこと。


 私は運良く近所の劇場が公開してたけど、もしスコセッシファンで公開してる劇場に行けないなら、Netflixで見るという選択肢になると思います。
 スコセッシの3時間以上の退屈な超大作は、スマホはもちろん、テレビというサイズでは受け止めて切れないのでは?と懸念します。
 近年、海外ドラマを始めスマホなどの端末で見ることを想定した作品が多いです。スピーディ、刺激的、良いところで終わる。見させるということにおいて洗練しまくってる作品群と『アイリッシュマン』を比較すれば、感覚的に面白く感じるのは前者かもしれません。
 絶対途中で集中力が切れて、スマホ見たり家事やトイレとかしてしまいそうです。ぶっ通しで見る場合、スマホやテレビではその重厚な語り口がマイナスに働く可能性が高いです。

 だからこの作品は無理してでも劇場行ってみた方が良い、と思い劇場に行きました。

 今はNetflixでしか見れませんので、見る前は、それなりに気合を入れて万全の体制で見ることをお勧めします。


 ネガティブなことをいくつか書きましたが、この映画面白いです。

 何度も言うけど後半です。
 今から見る人に助言するなら、いつものスコセッシ常連役者を見て後半までモチベーションを保ちましょう、ということですかね。

 

スコセッシリスペスト『ジョーカー』と同時期に公開が映画史的に面白い

 あとスコセッシリスペクトの強い『ジョーカー』と当時同じタイミングでの上映というのが、映画史的には面白いところでしょう。

 スコセッシ映画を現代的に解釈した映画と本家スコセッシを比較すると、やっぱ全然違うし、どっちも良いと言うのが映画の懐の深いところですね。

 

 今回言いたいことはそのくらいです。

ホアキンの演技に釘付け!『ジョーカー』はデ・ニーロ&スコセッシ作品を、現代版にアップデート映画

 名作コメディ『ハングオーバー』と同じ監督か。ずいぶん作風が違うな、と思ったけど、映画評論家の町山智浩宇多丸の解説で納得しました。

 

チャップリンのコメディ観

「悲劇はその人物をクローズアップした視点、喜劇はその人物を俯瞰した視点で語るとそうなる。(これはチャップリン曰くとのこと。さすが!)そういう意味ではこの監督は、一貫して社会からはみ出している人物をそれぞれの視点で描いてる」とのこと。

 なるほど、と。

 

『タクシー・ドライバー』&『キング・オブ・コメディ』との共通点は、デニーロ!

 主人公のアーサーって『タクシードライバー』のトラビスっぽいな、と思ったら、どうもスコセッシオマージュの強い作品のようだ。
そう言われると、『タクシードライバー』がリメイクされたら、『ジョーカー』のような映画になるんじゃないのかな、と、思った。『タクシードライバー』って面白い映画だけど、今見るとかったるい所あるし、そこも含めて好きなんだけど、やっぱり現代の映画の洗練された見やすさってさすがだし。
そのあたりが『タクシードライバー』と比較すると「ジョーカー』の良いところかもしれない。

 また同じくスコセッシ監督デニーロ主演の『キング・オブ・コメディ』の要素もかなり組み込まれてますね。

 まずコメディアン志望で貧乏なニューヨーク暮らしっていうところが同じ。「それ、あなたの妄想ですか?」みたいなところが『キング・オブ・コメディ』にはあるんですが、その妄想疑惑をより強調したのが『ジョーカー』と言えるかもしれません。

 さらに、上記2作品の主演のデニーロが『ジョーカー』では、性格の悪いコメディアンを演じていますが、その役も『キング・オブ・コメディ』に出てた大物コメディアンを明らかに元ネタにしてますね。

 

治安悪いニューヨーク、カッコいい 

 宇多丸も言ってましたが、ちょっと昔の治安の悪いニューヨークな雰囲気も素敵で、ニューヨーク映画びいきな自分からすると、そこで割と好きになっちゃいます。治安の悪いニューヨークって、やっぱカッコ良いんですよ。フィクションならではで、現実にあの世界に住めって言われたら、ノーサンキューですけど。

 

 しかしアーサー、よく踊ります。カッコ良いか悪いかよくわからないところがカッコ良いです。アーサーが初めて人を殺した後に、地下鉄かどこかの汚いトイレで踊るシーン。

 あれは主演のアナキン・フェニックスが踊っていたアドリブを撮影して使ったらしいですね。

 

 いろいろ示唆に富んでる内容だろうから、いろんなことを人と話したくなるタイプの映画であることは間違いないので、観賞後も人とお喋りで楽しめることを入れると、非常にコスパの高い作品だと思います。

 あとリバー・フェニックスの弟が主演してるけど、リバーがかつて演じた『マイプライベートアイダホ』の役が、突発的に眠ちゃう病気で、今回の弟が演じた役は笑っちゃいけない時に笑っちゃう病気を持った役なんだ。オマージュ入ってるか知らないけど、思わずリバーのことを思い出しました。

 リバー今生きてたら、どんな役者になっていたのかな?と想像してしまいます。

 

 今回言いたいことはこのくらいです。