アメカジの象徴的アイテムのひとつ。
レッドウイングのエンジニアブーツです。
よく値段が高いものを買う言い訳として「一生物」という概念を持ち出すことがあります。このブーツもそうだし、ショットやルイスレザーやトップガンの革ジャンを買う時も、「こいつは一生物だぜ」と思って買いました。
まあまあ身につけていますが、歳とともに着用回数は減少傾向にあることも事実です。しかし、結論からいうと、レッドウイングのエンジニア、ある条件を満たせば一生物です。
もはやこんなブーツ履いてる人、私の同僚には皆無だし、かつての学生友達だって、もはや履いてないと思います。今どき流行らないんですよ、こういうベビーデューティなアイテムは。安くて着心地が良くてカッコいい服や靴なんてたくさんあるわけで。こういうアメカジなアイテムって、高くて着心地が悪くて、取り柄といえばすごいカッコいいだけだけど、それは身につけてる本人だけが思ってて、下手すれば、ダサい存在成り下がっているわけです。それでも好きだから履いてますって感じですが、そんな偏屈なブーツを「一生物だから買った方が良いよ」とはお勧めする気持ちにもなれないのが現実ですね。
写真のブーツは90年代に買ったレッドウイングのエンジニアブーツ。もはやビンテージって言えるかもしれません。50歳手前になってもまだ手元にあるとは、20歳そこそこの自分は想像していたかどうか。
この時点で一生物といっても良いかもしれませんが、着用率は流石に低く、年に数回履くくらいですね。気に入ってますが、脱ぎ履きが面倒くさくて。
飲みにいくことの多く、日本では座席での靴の脱ぎ履きが発生するので、エンジニアブーツって脱着すっごい億劫なんですよね。日本文化に全然合わない履き物の一つといえましょう。
でもね、たまにこれを履くと気分がシャキッとします。「俺はレッドウイングのエンジニアを履いてるぞ」という今でも誇らしい気持ちになるんですよ。
そういうブーツや靴って他になかなかないですよ。そういう気持ちにさせるものが文化なのかもしれません。アメリカンカルチャー。
アメリカ文化と長い付き合いしたい人にとっては、一生物になる可能性が高いアイテムかもしれません。
少なくとも自分にとっては一生物です。それがたとえ年に数回履く以外の時間はオブジェと化していたとしても。