もう40年以上前の映画です。『クレイマー、クレイマー』。
今までちゃんと見たことなくて、ちょっと前にテレビ放送を録画して見ました。
吹き替え。
父親目線で見ると共感しますよ、ダスティン・ホフマンに。仕事頑張って、それが夫婦のために家族のためになるって思ってます。
でも嫁は全くそう思ってない。
奥さん、子供置いて出てっちゃって無茶苦茶だよ!って思いつつも、そうなる理由があるんだよ、って話なんです。
今の日本も父親は仕事後に飲みに行くこと普通にあるでしょう。例えば毎週末仕事帰りに飲みに行く、という話をしたとしてそれが非常識な一般的には印象はないと思います。
でも母親が毎週末仕事の後に飲みに行くのって、ハードル高いと思います。そのこと自体、おかしいとは思いますが、でも日本はそういう現象だと思います。
一方。
父親が週末子供の面倒を4〜5時間見る(いちいち嫁にLINEで写真送るんだわ)。
母親は週7日子供の世話をしている。
父親は週末だけ、ふんだんに金をかけて栄養バランスなど無視の自慢の手料理。母親は、毎日栄養バランスを考えながら食事を作る。
この映画って、そういう話だと思います。40年以上前の映画でも、テーマは今日の日本で十二分に通じる良作です。
長年語り続けられてるだけある。
あとね、よくフレンチトーストのシーン、しばしば話題にでるけど、やっぱ良いわ。あのシーン。何も語らずフレンチトーストを作るだけで、二人の関係性を表現してる。一度目と二度目の違い。上手い。
そしてもうひとつ。ダスティン・ホフマンも、『セルピコ』のアル・パチーノや、『タクシードライバー』のデニーロ、『ランボー』のスタローンのように、M65フィールドジャケットを今作で着てます。前者3人はアウトローとしてワイルド目な着こなしをしてるのに対して、ダスティン・ホフマンはインテリなデザイナーらしくコーデュロイパンツにアシックスのスニーカーやローファーと合わせてちょっと上品な着こなしをしています。上品な服装に、ミリタリー ジャケットがピリッとしたアクセントになってて「ヤワなインテリじゃないぜ、俺は」というキャラクター作りしていると思います。
あのミリタリー ジャケットは、その作品の時代感やキャラクター付けをする小道具として、いろんな作品で見ますね。
私も着てます。大好きです。