重松清という作家をご存じでしょうか?
ドラマ化された作品でいうと、『流星ワゴン』や『とんび』などが最近では有名でしょうか。
この作家さん、題材は一見地味なところがある。主人公は中年男性が多いし、その主人公の悩みも家族との確執とかなので、エンタメ系の本を読むカタルシスみたいなものはあまりないかもしれない。
それでも、いやだからこそ、この作家の作品はどれも良い。どこにでもありそうな、人の悩みを抱えた登場人物たちを描くのが抜群にうまい。共感度100%。もう重松清を読んで何回も泣かされましたよ。
重松清を読むと「そうそう、こういう悩みってあるよね」と思わされることが多い。
表作の『流星ワゴン』も暗い話だ。
離婚を迫られた中年男性が死にかけた淵に、あの世とこの世の境目みたいなところで、主人公自身の過去を通して父親との確執を振り返る、という話だ。父親との関係が上手くいってない、というありふれた題材を、巧みなストーリーテリングで、ぐいぐい読ませていく。
もしよければ読んでみてください。
オススメですよ、重松清。外れナシです。