「安物だけどわりと正確なんだ」
村上春樹の短編で主役が自分の持ってる腕時計について話すシーンがある。また別の小説ではミッキーマウスの腕時計をしている場面もある。いずれも安価な腕時計です。
それらを読んで以来、時計は安物が良いと思うようになりました。高級時計は悪者がしてるもんなんですよ。
で、安物で良い時計を探すと二つのブランドに行き着きます。
ひとつはG-SHOCK。高い物もありますが安くて良い物もありますからね。やっぱりスピードモデルでしょう。昔のザ・デジタル時計って感じのデザインがイカします。いろいろなボタンをポチポチ押す楽しさもありますね。こうして書いてると欲しくなります。
俺たち大好きなキアヌ・リーブスがつけてたわけですから、文句なしのブランドです。
もうひとつが、タイメックスのキャンパーです。見た目はごく普通のアナログのクォーツ時計。ベルトもペラペラのナイロン。たぶん1万円くらいで買えるのはないでしょうか。もともとはミリタリー用の使い捨て腕時計です。
機能はシンプルで時間がわかる。
以上。曜日も日にちもわかりません。
私が選んだのはタイメックスのキャンパーです。なぜならG-SHOCKよりキャンパーのほうが村上春樹っぽいし、私の持ってる服のデザインにも合います。それにアメリカブランドっていうのもありました。それで実際使ってみると、キャンパーしみじみ良いです。その所感を今回紹介していきます。
軽い
付け心地良いんですよ、軽くて。つけてるの忘れるくらいです。これになれるとゴタゴタしたロレックスサブマリーナなんか腕につけてたら邪魔くさくなりますよ。
まあまあ丈夫
けっこう雑に扱っても壊れません。そりゃG-SHOCKみたいにべらぼうに丈夫ではありませんし、ダイバーウォッチのような防水でもないですが、常識的日常使いであれば十分な耐久性と耐水性があります。
チープだけど、だがそれが良い
「それ100均で買った時計ですか?」
と後輩から言われるほどのチープさ。その時言えますよ、例の「安物だけどわりと正確なんだ」というセリフを。そしてこのチープさが良い時があります。それは海外旅行中とか。海外において金の匂いを消せるということはときにとても大切なことです。盗まれる危険は皆無だし、無くしても「残念だけど仕方ないな。また買うか」と思える程度の残念さです。そもそも軽いから旅行中はほぼつけっぱなしなので無くすリスクはとても少ないです。
飽きのこないスタンダードなデザイン
普通の形なんですよ。その普通さは機能面も含め「実用時計の頂点」または「究極のベーシック」として時計業界やファッション業界において広くその存在が認められています。そんなこと言われるとますます付けたくなります。文字盤もとても見やすいです。
あとこれはキャンパーに限ったことではないんですが、アナログ文字盤の良いところは、ぱっと見で、わかりやすいですよね。
またこれは腕時計全般に言えることですが、時間を知りたければ腕時計って、便利ですよ。スマホで事足りるって言う人いますし実際スマホで事足りるんです。私はながらく腕時計をしなかったんですが、ふと時計をするようになると、スマホで時間確認が鬱陶しいんですよ。いちいちポケットからだして画面オフからオンにボタンを押さなければいけません。意外と面倒です。それが腕時計だと手首を見るだけでOKです。この忘れかけていた簡単さ。
ちなみにキャンパーはいろいろな色やバージョンがあります。
色でいうと、王道のオリーブ、安定のブラック、誠実のネイビー等々。
いろいろコラボ物や特別バージョンもあったりしますので、自分にあったキャンパーを探すのも面白いですよ。これを機におひとついかがでしょうか?